2010年11月12日金曜日

D.R.Watson Some Features of Elicitation of Confessions in Murder Interrogation 1990

本日のEMCAセミナーの教材 D.R.Watson "Some Features of the Elicitation of Confessions in Murder Interrogations" 1990 の抄訳を教材配布サイトに掲載しました.

請求されたストーリー (invited story) その他の補助概念を用いて、自白を検討しています.CA, EMのほか、Searle やAustin の言語行為論との関連性にも言及されています.Watson & Heritage のFormulations as
Conversational Object への参照もあり、力と権威による行為解明への批判など、さまざまなEMCAの概念装置や論議について、見取り図を得るのに役立ちます.

セミナーでは、さまざまな知識を相互行為に導入する方法が、通常会話でも制度的トークでも、形式的には異ならないという、本論文の示唆について、議論しました.また、種々の言語行為の成功条件と、普遍的な社会的行動の可能性の条件(あるいは、市民的/文明的社会の一般的成立条件)との概念的類似性も話題になりました.これは、たとえば、古くは社会契約論で議論されていたような問題、約束行為の成立条件、あるいは公共的場面での個人の占有空間の秩序のようなものです.

写真:市・・空間的秩序

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