2009年6月26日金曜日

Paul Drew, Accusations (1978)

今週のEMCAセミナーでは,Paul Drew "Accusations: The Occasioned Use of Members' Knowledge of 'Religious Geography" in Describing Events"(1978) をとりあげます.1978年という時点での研究で,CA, Membership Categorization Devices, Formulations 等の主要なエスノメソドロジーのアイディアを用いつつ,ベルファストにおけるプロテスタントとカソリックのセクト的衝突を背景として,警察官の行為の当否が問題となった証人尋問を分析する研究です.今日の観点からは荒削りとも言えるでしょうが,制度的場面に焦点を合わせる会話分析的研究の先駆的作品と言えます.エスノメソドロジーの基本的発想の一つの形をよく表しているとも言えるでしょう.法廷における事実認定で,人々の共通知識が尋問者による非難(accusation)という行為の構成のなかで用いられているありさまを、分析しています.

英文要約をEMCAセミナーのサイト(要パスワード)にあげました.こちらです.

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